【他動詞+O】V.S.【自動詞+前置詞+O】(松阪の進学塾・多気進学スクール高校部のおすすめ英語勉強法/進学実績:三重大・京大など)
2020/06/24
【他動詞+O】V.S.【自動詞+前置詞+O】(松阪の進学塾・多気進学スクール高校部のおすすめ英語勉強法/進学実績:三重大・京大など)
-高校生の英語力を開花させるたきしん高校部のブログ-
前回の類像性(アイコニシティ)に関連して
もうすこし英語の気持ちを読み解いていきましょう
今回は前置詞を挟むことの意味についてです
次の2つの文の違いはなんでしょうか
- I hear you.
- I’ve heard of you.
時制ももちろん違いますが
hearとhear ofという2つのhearが登場しました。
こんなのもあります
- He shot the bird.
- He shot at the bird.
これも前置詞のあるなしが違っていますね
訳でみてみると
- 「あなたの言っていること(声)、聞こえてるよ。」
- 「あなたのことは聞いたことがある。」
- 「彼はその鳥を撃った。(弾が命中した)」
- 「彼はその鳥めがけて撃った。(命中したかは不明)」
このように、【他動詞+O】の形では
動詞の力が直接的にO(目的語)に及んでいます。
・あなた(の声)が耳に届く
・弾は鳥に届く
【自動詞+前置詞+O】とすると
直接ではなく、
ワンクッションおいた間接的な影響がOに及びます
・あなたについて(部分的に)(他の人から)聞く
・鳥をめがけて弾を発射する
このような前置詞による意味の変化は
前回紹介した類像性により納得することができます
つまり、前置詞をおいて言葉を長くすることで
O(目的語)との「距離感」を演出しているわけです
他動詞は直接目的語をとる、と丸覚えするよりも
直接目的語をとるとどういう意味になり、
前置詞を挟むと意味がどう変化するのか
という「英語の気持ち」を理解していると
英文の読みやすさ、訳しやすさ、伝えやすさが断然アップします
他動詞は力を直接的に目的語にぶつけ、
前置詞が入ると、動詞の力が間接的になるのです。
ということは、様々な熟語も
動詞の意味と前置詞の意味がわかっていれば
丸暗記しなくても理解できるということですよね。
I know him.「彼を知ってる」
I know of him but I have never met him.「存在は知っているが会ったことはない」
I don’t know much about him, but maybe he likes cats.「彼については知らんけど、たぶんねことか好きだよ」
上記のように
know himとすると彼を直接知っている・知り合いであるとなり
部分を表すofを挟むと
彼を部分的に知っている・知り合いじゃないけど名前は知ってる、で
まわりをイメージさせるaboutと一緒だと
彼の周辺情報を知っている。出身中・好み・彼女の有無など
という意味の違いが生み出されます。
直接か間接か、けっこうおもしろいでしょ
類像性とあわせて、この「英語の気持ち」がわかってくれば
スイスイ読み書きできるようになってきますよ
ぜひ意識しながら単語帳を眺めてみましょう